fc2ブログ

udf weblog
建築を中心としたアート関連の雑記です。

WAR IS OVER! IF YOU WANT IT.

INAX REPORT 181

:: Posted at 2010-0228 22:33 | 書籍 | TrackBack(0) | Comment(2) | URL | TOP | EDIT
[書籍]INAX REPORT 181

INAX181表紙
INAX REPORT 表紙:甲子園ホテル

甲子園ホテル
特集1:遠藤新(甲子園ホテル)

加治邸暖炉
加治邸暖炉のひとつ。加治邸には暖炉が4箇所あるようだが、これは食堂の暖炉(「住宅建築」1981年10月号より)。

中川一政美術館
中川一政美術館

マンダリンホテル東京
マンダリンホテル東京

GAZEBO
GAZEBO


INAX REPORThttp://inaxreport.info/については、以前(前回180号)からたびたび取り上げているが、181号が先日(この項目の下書きをしていたのが2月6日なので、2月の初めに届いたと言うことになるか)届いたのでチョット紹介。
「特集1」は「続・生き続ける建築」と言うことで、近代建築の古典、と言う言い方があるのかどうかは分からないが、近代建築を「様式主義」と「モダニズム」に分けるとすると(そう言う分け方自体がおかしい?)、「様式主義」的な建築を取り上げていると言う感じがするが、これが結構面白い。今回はフランク・ロイド・ライトの「弟子」として良く知られた「遠藤新」氏。
遠藤新氏と言えば、「甲子園ホテル(現武庫川女子大学甲子園会館)」と言うことになるのだろうか、この特集も「甲子園ホテル」から始まる。作品として掲載されているのは他に「小宮一郎邸」と「目白が丘教会」であるが、葉山町の「加治邸」が掲載されていないのはちょっと残念。特集のメインになる文章を書いているのが、文化女子大の井上教授で、加治邸の実測調査を行っているのも井上教授なので本来ならば掲載されてしかるべきだと思うが、いろいろ事情もあるのだろう。かなり昔になるが、「葉山別荘ツアーhttp://www.kanshin.jp/hayamakbd/で「加治邸」を見た時はまだ家具も残っていた(外から見ただけだが)ようなので、なんとか家具も含めて保存したい作品だが、現在は一体どうなっているのか分からない(加治邸の調査については「住宅建築1981年10月号に詳しく掲載されている)。辻堂に有った遠藤新氏設計の「旧近藤邸」は藤沢に移築されて公開されているhttp://yaplog.jp/holybear/archive/1466。加治邸と同じく旧近藤邸についても、前記「住宅建築」に詳細が掲載されている。
「特集2」は「続々モダニズムの軌跡」と言うことで、今回は柳澤孝彦氏。柳澤氏と言えば竹中工務店時代に「第二国立劇場」のコンペで1等になり「TAK建築・都市計画研究所」を設立して独立、その後「真鶴町立中川一政美術館」、「東京都現代美術館」。「新(第二)国立劇場」が竣工したのは1997年。
実際の建物や完成写真を見た感じでは、「中川一政美術館」が一番良いかもしれない(個人的感想)。特に外壁の打ち放しコンクリートのテクスチャーや、こじんまりした佇まいが良いように思える。竹中時代の「MOA美術館」や「有楽町マリオン」なども良いのかもしれないが、やはり「中川一政美術館」が一番の代表作ではないか、と、個人的には感じる。
「特集3」は「ホスピタリティに見るデザイン」と言うことで、「ホテルノインテリア」、取り上げているのは「マンダリン オリエンタル 東京http://www.mandarinoriental.co.jp/tokyo/。内容は、「INAX REPORT」のサイト(blog最初に掲載)参照のこと。
中村弘文氏の連載は「GAZEBO」、すでに良く知られているように山本理顕氏の自邸で、山本氏が良くテントを使っていたころの作品、外から見たことは有るが4階の空間がどのようになっているのか、一度拝見してみたいものだが。


[days] ガラスを切る

ステンドグラス・ドライエリア
完成したステンドグラスを地下のドライエリアでチェック。

■前回のblogに「石を切る」と言う記事を載せたが、今回は同じO邸リフォームのステンドグラスの制作について。
ステンドグラスの作り方は習ったことが無いので、見よう見まねで作成している。今回で3回目、今までの2回は新築の仕事だったが、今回はリフォームでクライアントからの強い希望があり、約70cm角のものを作成。今までの経験から2つの点について改善を加えた。1点目:「直角をしっかり出すこと」、最初のステンドグラスは住宅としては比較的大きなもので、幅が1.5間、高さが60cm程度、それを一部引戸状に作っているが、直角が出ていないために閉めると隙間があく。2点目:「大きさを正確に作ること」。これも当たり前と言えば全くその通りだが、ガラスは「寸法通り」カットしても、レールを使って組み立てて行くうちに、微妙に大きくなってしまう。結果として現場に納まらず、工務店に無理をお願いして枠を削ってもらうと言うことになってしまった。
と言うことで、今回はパソコンで割付図を作成し、直角を正確に出した仮枠を作成し、その中にきっちり納まるように作ることにした。
前回から3年ほど間が空いてしまい、ガラスのカットが上手くいかない、前回は貴重な色ガラスが割れてしまってデザインを変えざるを得なかったが、今回も何枚かガラスを割ってしまい、デザインが若干変わったが、なんとか完成して今日設置してきた。
今回でガラスの切り方のポイントをつかんだので、次回はきっともう少し短時間に出来るのではないかと思う。
今回参考としたステンドグラス加工のサイト:http://www.peacemoc.com/cut.html

ステンドグラス枠
設置する部分の枠内法よりも約8mm小さく出来あがるように、
仮枠を作成。
角は正確に直角を出してある。枠が長めに出来ているのは、
仮枠材を再利用するためだが、結局作業上1本は短くした。

ステンドグラス作成中人物
地下のスタジオで作業。

ステンドグラス道具
本来であれば「ランニングプライヤー」を使って作業するべ
きところ、道具が無いので手持ちのペンチなどで代用。
直接ガラスを挟むと割れるので養生用の発泡シートを使用、
結構きれいに出来る。  

ステンドグラス作成中
下から組んで行き、一番上のパーツで調整する。下の方から
レールは半田付けしていく。完成の精度はほぼ誤差1mm程度で
問題なく納まる寸法になった。
この後パテを詰めていくが、やはり素手で指先で詰めて行く
のが一番良いようだ。一通りパテを詰めた後、パテの汚れを
ウエスで丁寧にふき取る。裏表にパテを詰めるので、裏にパ
テを詰めると、表のパテが押されてはみ出すので、裏→表→
裏→表と何回か繰り返して、はみ出したパテを取り除き、そ
の都度ウエスでガラスを磨く作業の繰り返し。これも結構時
間がかかる(他にやり方があるのかもしれないが)。
このままだと運んだり取り付けたりする時に強度が足りない
ので、アルミのチャンネルで廻りを補強する、今回はt1.0×
12×10のものを使用、角は「トメ」に納めたが、押し縁で隠
れるので、やや雑な仕上がりだが・・・。トメの隙間は屋根
補修用のアルミシートでカバー。

梱包1
梱包:ステンドグラスに補強(Hレール)を入れたので、桟木
を挟んで厚さを調整、ハードボードで両側を養生。

トメ加工
現場取り付けもudfで行う。今回はクライアントも手伝って
くれたので比較的短時間で出来たが、それでも4時間ほどか
かった。
既存の(下端を除き)窓枠に直接押し縁で留めて行く。押し縁
は10×10の角棒、枠の前面からチリ10㎜が押し縁の納まり。
まず奥の押し縁を固定、次にステンドグラスの見込みを、
約15㎜で計算して、前面の押し縁を仮止めしてみる。四隅
「トメ」加工、ただし正方形ではないので「ナマドメ」なので、
勘を頼りにノコギリで加工し、微調整はヤスリで。


大宮ステンドグラス
取付状況。実際はもっと明るいが写真ではステンドグラス部分が「トンでしまう」ので、シャッタースピードを速くして明るさを調整(絞り込みの方が良かったかも)。蛍光灯(直付トラフ)にはカバーを付ける予定。


神保電気
おまけ:プレート類を「神保電器」製品に交換。

買い物含めて36時間かかったが、実際に型紙と実物の作
成時間は24時間程度、片付けと養生梱包が4時間ぐらい、それに現場取付が約4時間。ステンドグラス、レールは吉祥寺の「ユザワヤ」で購入、移転前で一部ガラスのバーゲンがあり、無色のものは500円のものも(30cm×40cm程度)あった。すべて初級者向きで切りやすくかつ安いものを使っている。

南柏
ステンドグラス第一作:南柏の家(無色のみで構成)

momo2
ステンドグラス第二作:momo-house タイルと合わせて、
インテリアコーディネーターのクライアントかつ共同設計
者が紺色のガラスを選択。無色と紺のストライプと言うデ
ザインの予定だった。

momo1
紺のガラスの扱いが難しく、割れてしまった!!!

momo3
急遽デザインを変更、割れた材料をさらに細かく切って
使用。

momo4
ほぼ完成、クライアントにもOKをもらって、めでたしめ
でたし、と思ったが、大きすぎて現場に納まらず、工務
店に奮闘していただき、無事設置。


[画像連載] 休載

これでは「連載」にならなない、次回は載せたい!
スポンサーサイト



更新日
2010-0228
カテゴリ
書籍
この記事へのコメント
Comment: 2
トラックバックはこちらから
Trackback: 0

ページナビ